甲状腺の異常や高血圧を指摘された方Medical Content

● Endocrinology内分泌内科

甲状腺が大きい、血圧が高めだといわれたら

健康診断でこれらを指摘された場合、あなたの身体には甲状腺疾患や二次性高血圧などの内分泌疾患が隠れている可能性があります。
内分泌疾患は、体内の臓器や組織から分泌されるホルモンの量が極端に多すぎたり、少なすぎたりすることで起こる疾患の総称です。ホルモンは個体の成長や外部環境の変化に対応するため分泌されますが、分泌される量が多すぎても少なすぎても疾患を引き起こします。
内分泌疾患は、外部からのホルモン補充や、内部のホルモンの働きを抑制することで、コントロールすることができますので、健診で指摘をされたら、病気が隠れていないか一度調べて見ましょう。

甲状腺疾患とは

甲状腺は、のどぼとけの下にある蝶々のような形をした臓器で、活発に活動するために必要な甲状腺ホルモンを分泌しています。この甲状腺ホルモンが多かったり少なかったり、あるいは甲状腺本体が腫れてしまうことを総称して甲状腺疾患といいます。
甲状腺ホルモンが過剰に出る疾患の「バセドウ病」は、前頸部の腫れ、動悸や息切れが特徴で、場合によっては眼球が突出することがあります。甲状腺ホルモンの分泌が少ない疾患は「橋本病」という、脱毛や倦怠感が特徴で、不妊の原因になることもあります。
甲状腺疾患は頻度が高い上に日常生活に支障をきたすことが多い疾患ですが、一時的な体調不良として放置されていることがあります。「なんだか最近調子が悪い、喉も腫れているような感じがするし」、このように感じている方は、早めの検査をおすすめします。

二次性高血圧症とは

高血圧症は、収縮期血圧や拡張期血圧が高くなることをいいます。高血圧症の患者さんのほとんどは原因のはっきりしない「本態性高血圧症」ですが、何かしらの原因で高血圧となっている「二次性高血圧症」が隠れていることがあります。
二次性高血圧症の原因として近年注目されているのが、腎臓の上にある副腎という臓器からアルドステロンという血圧を上昇させるホルモンが過剰に分泌される「原発性アルドステロン症」という疾患です。
原発性アルドステロン症は血圧を高くするだけではなく、心臓や脳の血管が傷んでしまうおそれがあり、放置しておくと突然心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすおそれがあります。
「今まで気にしたことがなかったけど、血圧がすごく高いといわれた」「年齢に比べると血圧が高い」「最近急に頭が痛くなってきた」このような症状がある場合は一度調べて見ましょう。

診療内容

内分泌疾患の治療は、原因や症状に応じて薬物療法やホルモン補充療法が行われます。ホルモンのバランスを整えることで、体の機能を正常に保つことが目的です。内分泌疾患は診断が重要であり、空腹時に30分間横になってからの採血を必要とする場合があります。
バセドウ病などの甲状腺機能亢進症は甲状腺ホルモンの分泌を抑える内服薬で治療します。橋本病などの甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンを補充します。
原発性アルドステロン症の診断となり、内服薬での治療を行う場合は、アルドステロンの働きを抑制する内服薬で治療を行います。
二次性高血圧症の診断に至らない場合は、本態性高血圧症の診断で、食事療法、運動療法を行い、必要に応じて降圧薬を使用します。

受診のイメージ(甲状腺疾患の場合)

動悸や息切れ、倦怠感で受診された場合、甲状腺ホルモンと甲状腺に対する自己免疫疾患が無いかを採血で確認します。
健康診断などで甲状腺腫大を指摘された場合、超音波で甲状腺を検査し、腫瘤などが無いかを調べます。
甲状腺機能異常が見つかった場合は、まずは内服薬を開始し、数週間おきに採血を行い、内服薬の効果と副作用の有無を確認します。効果が認められ、重大な副作用を認めない場合は1-2ヶ月おきの採血と症状の推移を確認します。

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